5月4日 --New Orleans からFlorida州Tallahasseeまで--


今日はまた長い距離を走らなければならない。でも私はもう少し New Orleansでうだうだしていたかった。 モーテルを11:00にでて河原の方へ車を走らせた。予想通り、 「トムソーヤの冒険」に出てくるような赤いローラーのついた 蒸気船が泊まっていた。河原を散歩した後Jackson Squareのほうへ歩いていった。 道すがら、私はカフェから渋い音楽が流れてくるのに気づいた。私はカフェへ吸い込ま れていった。太陽の下でライブのjazzを聞きながら昼食を食べるなんてなんて贅沢 なんだろう。演奏もばっちり決まっていた。昼食後、Jackson Squareへ行ったが、 私にはなんの意味もなかった。New Orleansを感じるにはjazzだけで十分だった。 私はドライバーシートへ戻りI-10号に向かった。

Tallahasseeは約400マイル先だった。制限速度をそれほど超えられないながらにも私は 道を急いだ。州の境を過ぎ、Mississippi州へ再び入った。追い越し車線を走っていると 男が親指を上げて歩いているのに気づいた。私は車線を変更し路肩へ入り、 車を止めた。少しバックすると彼が右の窓に走ってきた。「どこまで行くんだ?」 「止まってくれてサンキュー。Pensacolaの辺まで行ってくれ。」 PensacolaはI-10号沿いのFlorida州に入ってすぐのところにある街だ。私は彼を中に 入れた。言わずもがなだが、私が止まってあげたのはKansas州で受けた親切への お返しのつもりであった。彼も私のように旅の途中でピックアップトラックが 故障したらしい。でも彼の状況というか、旅のスタイルは私よりワイルドで無茶苦茶 だった。 彼は毛布一枚とごくわずかな小銭しか持っていなかった。そう、彼はヒッピー だったのだ。彼の名はDanielだ。彼はM & Mチョコと水をくれと言った。最後に食べ物を 口にしたのは2日前だそうだ。彼に比べれば私のスタイルなんて遙かに安全だと思った。

私はAlabama州の境を越え、その後すぐにFlorida州へと入った。なんて事だ!看板には 「スピード違反はあなたの一日を台無しにする」と書いてあるではないか。 これが旅行者を迎える言葉か?Danielは途中、Panama Cityまで行ってほしいと言った。 Panama Cityは海岸沿いの街であり、私も海を見たかったのでPensacolaでI-10号を降り、Panama Cityへ向かうバイパスへ入った。しかし1時間運転して湾を見たのはたった一度 橋を渡った時だけだった。私は彼に本当にPanama Cityへ行きたいか聞いた。彼は Tallahasseeでもいいと答えた。私はI-10号へ戻ることにした。実はバイパスへ行くと 決めた時に、私は一つ勘違いをしていた。Florida州ではフリーウェイの出口に マイル数でなく通し番号が書いてあるのだが、私はそれを知らなかった。だから Tallahasseの出口に30と書いているのを見て、私はPensacolaからたった30マイルしか 離れていないと思ったのだ。実際には100マイル以上も離れていた。私は闇に光る I-10号の白いラインをたどって走った。Danielは私が寒いと思って消したエアコンを すぐにつけ直した。これが唯一私を不快にさせたことだった。これは人種の違い による温度に対する感覚の違いだと知っていたのだが。 とにかく、私たちはTallahasseへ着き 彼をトラックセンターに降ろした。私は二つ向こうの出口で宿を取った。

Mississippi側の蒸気船

白昼のライブカフェ

Alabama州の境

Florida州の境。ひどい言葉で私を迎えてくれた。

Daniel


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